G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)により設立された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、2017年6月に最終報告書を公表しました。最終報告書では企業等に対し、気候変動関連リスク及び機会に関してガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標について情報開示することを推奨しております。
ハマキョウレックスは、当社の事業活動が地球環境に与える影響を認識し、物流企業としての責任を果たすため、気候変動問題を重要課題と捉え、情報開示に努めてまいります。
また、今後も日々変化する社会環境の中、気候関連のリスクと機会の把握に継続的に取り組み、議論や分析を重ね、情報開示を拡充してまいります。
ハマキョウレックスは、当社の事業活動が地球環境に与える影響を認識し、物流企業としての責任を果たすため、気候変動問題を重要課題と捉え、情報開示に努めてまいります。
また、今後も日々変化する社会環境の中、気候関連のリスクと機会の把握に継続的に取り組み、議論や分析を重ね、情報開示を拡充してまいります。
ハマキョウレックスでは、取締役会の監督のもと、気候関連を含む重要課題について、統括本部において、協議・検討をしております。統括本部において協議・検討した結果は適宜、取締役会に報告するとともに、必要に応じて経営連絡会議等の場で協議や情報共有を図ることで環境マネジメントの確実な実施を進めております。また、情報の開示につきましては情報管理責任者である経営企画室が取締役会、統括本部と連携をして開示対応に当たっております。
気候関連のリスクと機会 | 時間軸 | 戦略 | ||
---|---|---|---|---|
移行リスク | 政策及び法規制 | 温室効果ガス(GHG)排出規制や削減義務強化などへの対応によるコスト増加 | 中・長 | 政策が強化された場合、環境対応車の導入や設備改修等によるコスト増加のリスクがあります。 エネルギー消費を分析し、目標を設定した中で計画的な温室効果ガス削減に取り組み、また、環境対応車両等の導入検討を進めて行くことで対応いたします。 |
炭素税の引き上げによるコスト増加 | 長 | 炭素税の引き上げがあった場合、燃料コストや電力コストが増加する可能性があります。再生可能エネルギー(太陽光)設備の導入や積載率改善による車両効率の向上、環境対応車両の導入検討により、脱炭素に向けた取り組みを進めてまいります。 | ||
技術 | 車両の脱炭素(EV)化による設備投資コストの増加 | 長 | 車両の脱炭素(EV)化が進むことにより、導入に伴う設備投資コストが増加する可能があります。助成金の活用や段階的な導入を検討することで対応いたします。 | |
評判 | 気候関連への対応が遅れることによる顧客等からの信頼の低下 | 中・長 | 気候関連への取り組みが遅れ、顧客からの信頼が低下することで収益の減少リスクがあります。再生可能エネルギー(太陽光)の導入等、脱炭素へ向けた取り組みを推進するとともに適切な情報開示を強化することで信頼の獲得に努めます。 | |
気候関連への関心の高まりから、対応の遅れによる人材獲得への影響 | 中・長 | 計画する人材の十分な確保ができない場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。脱炭素へ向けた取り組みを推進するとともに適切な情報開示を強化し、人材獲得への影響低減に努めます。 | ||
物理的リスク | 急性 | 台風や豪雨等の風水害による物流センターや営業所、配送車両の被災 | 短・中・長 | 風水害により従業員や建物・車両等が被災した場合、物流業務の停滞や修繕費用の増大等のリスクにより業績に影響を及ぼす可能性があります。ハマキョウレックスでは、毎年防災訓練を実施することで安全確保に努めており、また、各物流センター・営業所ごとにBCPを備えることで影響を最小限とできるように取り組んでおります。 |
慢性 | 平均気温の上昇により、熱中症等、従業員の健康リスク増大、それに伴う作業制限の可能性 | 中・長 | 平均気温の上昇により、労働環境が悪化した場合、従業員の健康リスク増大やそれに伴う作業制限等で業績に影響を及ぼす可能性があります。また、労働環境の整備費用増加による影響が生じることが考えられます。 日頃から無理のない作業計画を策定することや計画的な設備投資(空調等)によって労働環境を整えることで業績に大きな影響が生じないよう対策をしています。また、ロボット・AIの導入により効率化・省人化を進め労働環境改善に努めてまいります。 | |
機会 | 資源の効率 | 効率的な輸送網の構築や積載率の向上による燃料使用の低減 | 中・長 | 貨物輸送、物流サービスの効率化により、燃料コスト低減の効果が得られる可能性があります。 貨物輸送のターミナルを物流センター化することで輸送効率を向上する等、インフラの有効活用によるシナジー効果を強め、燃料使用の低減に努めてまいります。 |
高効率設備の導入による電力使用の低減 | 中・長 | LED照明や空調機器等、高効率設備の導入を進めることによって、電力使用の低減効果を得られる可能性があります。設備投資による費用対効果を検証し、計画的な導入の検討を進めてまいります。 | ||
エネルギー源 | 車両の脱炭素(EV)化による燃料コストの削減 | 長 | 車両の脱炭素(EV)化が進むことによって、燃料コストの削減効果を得られる可能性があります。助成金の活用や設備投資による費用対効果を検証し、導入の検討を進めてまいります。 | |
評判 | 気候関連への積極対応による信頼獲得、企業価値向上 | 中・長 | 気候関連への対応を重視する顧客からの収益獲得の機会となる可能性があります。ステークホルダーとの対話を重視し、脱炭素へ向けた取り組みを推進するとともに情報開示を強化し、更なる信頼の獲得に努めます。 | |
気候関連への関心の高まりから、積極的な対応による人材獲得の機会 | 中・長 | 若い世代の気候関連への関心の高まりから、積極的な対応を進めることで、人材獲得の機会となる可能性があります。脱炭素へ向けた取り組みを推進するとともに適切な情報開示を強化し、計画する人材の十分な確保に取り組みます。 |
ハマキョウレックスでは、取締役会の監督のもと、経営幹部の参加する統括本部において気候関連を含むマテリアリティの特定を協議、検討しております。気候関連のリスクと機会についても、重要な経営課題であると認識し、統括本部で議論し、適宜、取締役会に報告、必要に応じて、各会議体を通じて全社に情報共有をしております。各センター、営業所での取り組みは統括本部へ報告され、適切に管理されており、また全員参加のキーワードのもと、現場からの声を積極的に取り入れ、継続的な改善に努めております。
ハマキョウレックスでは、物流センター運営及び貨物輸送のサービスを提供しております。
これらのサービスは、主に建物設備やマテハン設備、営業車両等を使用しております。
そのため、ハマキョウレックスでは各拠点での電力使用と営業車両の軽油使用によるCO₂排出量を重要な指標と捉え、また、パリ協定の求める水準等を勘案して、下記の目標を設定することといたしました。
物流企業としての社会的責任を果たすため、引き続き環境負荷軽減の取り組みを推進してまいります。
これらのサービスは、主に建物設備やマテハン設備、営業車両等を使用しております。
そのため、ハマキョウレックスでは各拠点での電力使用と営業車両の軽油使用によるCO₂排出量を重要な指標と捉え、また、パリ協定の求める水準等を勘案して、下記の目標を設定することといたしました。
物流企業としての社会的責任を果たすため、引き続き環境負荷軽減の取り組みを推進してまいります。
自社所有拠点の電力使用によるCO₂排出量 | 前年比 1.5% 削減 |
---|---|
自社車両1台あたりのCO₂排出量 | 前年比 1.5% 削減 |
また、上記目標に対する過年度の結果につきましては下記のとおりです。
自社所有拠点の電力使用
2021年度 | 2022年度 | 前年比 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
31,001,391 kWh | 31,205,013 kWh | 100.66% | 31,376,817 kWh | 100.55% |
新規拠点稼働及びグループ会社増加による影響
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|
― | 980,922 kWh | 121,278 kWh |
純粋増減量
2021年度 | 2022年度 | 前年比 |
---|---|---|
31,001,391 kWh | 30,224,091 kWh | 97.49% |
2022年度 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|
31,205,013 kWh | 31,255,539 kWh | 100.16% |
自社所有拠点の電力使用によるCO₂排出量
2021年度 | 2022年度 | 前年比 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
12,915 t-CO₂ | 12,981 t-CO₂ | 100.51% | 13,021 t-CO₂ | 100.31% |
新規拠点稼働及びグループ会社増加による影響
2021年度 | 2022年度 | 2023年 |
---|---|---|
― | 445 t-CO₂ | 75 t-CO₂ |
純粋増減量
2021年度 | 2022年度 | 前年比 |
---|---|---|
12,915 t-CO₂ | 12,536 t-CO₂ | 97.06% |
2022年度 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|
12,981 t-CO₂ | 12,947 t-CO₂ | 99.74% |
太陽光発電によるCO₂削減効果(売電設備)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|
4,327 t-CO₂ | 4,306 t-CO₂ | 4,471 t-CO₂ |
自社車両の軽油使用によるCO₂排出量
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|---|
87,576 t-CO₂ | 93,480 t-CO₂ | 96,667 t-CO₂ | 103.41% |
自社車両1台あたりのCO₂排出量
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 前年比 |
---|---|---|---|
26.38 t-CO₂ | 25.79 t-CO₂ | 25.76 t-CO₂ | 99.88% |
自社所有拠点の電力使用によるCO₂の排出量は、新拠点の稼働及びグループ会社の増加による影響を除いた純増減量で前年比0.3%の減少となりました。電力使用量の純増減量は前年比で微増となっておりますが、電力会社のCO₂排出係数の変動で、排出量は削減となっております。
なお、太陽光発電設備(売電設備)によるCO₂削減貢献度は自社所有拠点の排出量の約34%相当であります。
自社車両1台あたりの軽油使用によるCO₂排出量は、前年比0.1%の減少となりました。
一昨年比では2.3%の削減効果を得られております。
引き続き、目標達成に向けて取り組みを推進してまいります。
なお、太陽光発電設備(売電設備)によるCO₂削減貢献度は自社所有拠点の排出量の約34%相当であります。
自社車両1台あたりの軽油使用によるCO₂排出量は、前年比0.1%の減少となりました。
一昨年比では2.3%の削減効果を得られております。
引き続き、目標達成に向けて取り組みを推進してまいります。